「犬の成長段階に合わせてドッグフードを変更すべき?」
「ドッグフードの選び方のポイントは?」
犬を飼っている方の中には、こんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
飼い主さんは、愛犬の成長に合わせてドッグフードを変更しなくてはいけません。
今回は、子犬・成犬・シニア犬ごとにドッグフードの選ぶ際のポイントを解説していきます。
飼い主さんは、ぜひ本記事を読んで、愛犬に適したドッグフードを選べるようになりましょう。
【犬のライフステージ】子犬・成犬・シニア犬の分類
犬のライフステージは、子犬・成犬・シニア犬を以下ように分類されます。
- 生まれてから1年までは子犬期
- 1年以上経過した段階では成犬期
- 7歳以上はシニア犬
その他にも、シニア犬で12〜13歳以降になると高齢期と呼ばれ以下のような病気や行動の変化が多くみられ流ようになります。
- 味覚、嗅覚などの感覚器が衰える
- 筋肉量が低下し痩せほそる
- 睡眠時間が多くなる
- 散歩にいきたがらない
愛犬に高齢になっても健康で過ごしてもらうために子犬や成犬の時から食事は注意しておくべきことが多々あります。
ここからは、子犬、成犬、シニア犬のそれぞれのドッグフードで気をつけるべきポイントをご紹介します。
子犬のドッグフードで気をつけるべきポイント5つ
子犬のドッグフードで気をつけるべきポイントは以下の5つです。
- ご飯の給餌回数
- 乳歯が生えるまで(3ヶ月齢)は、柔らかいご飯を与える
- 適切なエネルギー量の食事(パピー用、子犬用)を給餌
- 肥満を予防する
- 食物アレルギーや下痢に注意する
それぞれについて詳しく解説していきます。
ご飯の給餌回数
犬は生後2ヶ月を過ぎた離乳期になると母親の食事に興味をもち、固形物を少しずつ食べるようになります。
このタイミングでは、子犬用のドッグフードをふやかしたものを1日5~6回与えてあげるようにしましょう。
消化をサポートするために4ヶ月齢ごろまでは、1日3〜4回とし、その後6ヶ月ごろまでは、1日2〜3回に分けて与えてあげるようにしましょう。
乳歯が生えるまで(3ヶ月齢)は、柔らかいご飯を与える
子犬は、生後2ヶ月もたてば離乳食を開始できますが、この段階では子犬用のドッグフードをふやかしたものやウェットフードを与えるようにしましょう。
子犬の腸の機能は、まだ上手く機能できない可能性があります。
なるべく子犬に負担のかけないような消化に優しい食事を心がけましょう。
適切なエネルギー量の食事(パピー、子犬用)を与える
子犬は、特に成長に多くのエネルギーが必要なので、ドッグフードからエネルギーを摂取する必要があります。
犬は、小型犬、中型犬、大型犬では、それぞれ9~12ヶ月、12~14ヶ月、12-24ヶ月でそれぞれ成犬と同じ体格になり、生後5ヶ月までの子犬は、将来予測される成犬の体重1kgあたり、1日2~4gほど体重増加すると言われています。
例えば、将来30kgになると予想される場合は、1日あたり60〜120gも体重が増加していくでしょう。
飼い主さんは、愛犬が十分に成長できるだけのエネルギーをご飯から供給する必要です。
パピー用、子犬用のドッグフードは、含まれているカロリー量も高いため子犬期の食事に適しています。
肥満を予防する
子犬にご飯をあげすぎると肥満になっていくことがありますので注意が必要です。
子犬の最大の成長期は生後6ヶ月あたりで、その後、成長期にかけて成長速度とエネルギー要求量が減少していきます。
この時期にご飯の量を調節せずに、そのまま与えていると肥満になってしまいますので、飼い主さんは注意するようにしましょう。
特に子犬のような成長期に過剰に栄養を摂取してしまうと、体内で脂肪細胞の増殖と増大が起こり肥満になりやすい子に育ってしまいます。
また大型犬〜超大型犬では、成長期に骨の痛みなどがあらわれ、整形疾患になることがあります。
飼い主さんは、生後6ヶ月あたりを過ぎてくるとご飯を与え過ぎないようにして肥満を予防しましょう。
以下の記事で、食事や肥満について詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
食物アレルギーや下痢に注意する
子犬の時期には、腸内環境が整っていないことも多いので、下痢をしやすいです。また、食物アレルギーは小さな頃からみられます。
食物アレルギーの症状としては、以下の通りです。
■食物アレルギーの症状
- 嘔吐
- 下痢
- 顔周りの皮膚の痒み
- 軟便
- 排便回数が多い
食物アレルギーは、嘔吐や下痢などの症状の他に、顔まわりの皮膚の痒みが出てくることが特徴的です。
さらに、子犬は、寄生虫の感染に注意しておかなければなりません。
寄生虫感染も、下痢を起こし栄養失調の原因となります。
飼い主さんは、普段から愛犬の様子や便の様子を確認してみてあげましょう。
成犬のドッグフードで気をつけるべきポイントは3つ!
成犬では、体の成長も落ち着いてくるため、体格や体重を維持しつつ栄養を与えていくことが大事になってきます。
成犬のドッグフードで気をつけるべきポイントは以下の3つです。
- 体重測定を行い、ご飯の量を調整していく
- 去勢・避妊後の体重増加に気をつける
- おやつや人間の食事を与え過ぎない
それぞれについて解説していきます。
体重測定を行い、ご飯の量を調整していく
犬では、サイズや品種によって異なりますが、一般的に生後12ヶ月齢で成犬となります。
その後は、子犬時と比較してエネルギー要求量が大幅に減少していくため、子犬用のドッグフードをそのまま食べさせていたり、量を子犬期と同量与えてしまうと肥満になってしまいます。
飼い主さんは、1ヶ月に1回は体重測定を行いご飯の量を調整していくようにしてください。
去勢・避妊後の体重増加に気をつける
去勢や避妊手術をした後には、体重増加に気をつけましょう。
今まで性ホルモンの生成や発情に使われていたエネルギーが使用されなくなるので、愛犬のエネルギー消費が大幅に減少します。
去勢・避妊後の肥満は、糖尿病や心臓病などのさまざまな病気の原因となりますので、しっかり予防しましょう。
去勢・避妊後の食事に関しては、いつもより少し減量するか、去勢・避妊後専用のドッグフードに変更してあげることをおすすめします。
おやつや人間の食事を与え過ぎない
成犬になると健康状態が安定しているので、おやつや人間の食事を与えたりと飼い主さんの食事管理が疎かになることがよくあります。
おやつや人間の食事は、味が強いため愛犬も喜ぶでしょうが、栄養バランスの乱れや塩分の過剰摂取に繋がり、愛犬の健康を害してしまいます。
また、おやつや人間の食事ばかり与えていると、グルメになりドッグフードを食べない子に育ったり、食べむらが出てきたりする場合があるでしょう。
さらに、こうした食事はカロリーも高いため肥満の原因となります。
飼い主さんは、愛犬に人間の食事を与えることは控えてあげて、おやつは主食の10%まで、ご褒美としてとどめておくようにしておきましょう。
シニア犬のドッグフードで気を付けるべきポイント3つ!
犬のシニア期は、およそ7歳以上からであると言われています。
シニア犬のドッグフードで気をつけるべきポイントは以下の通りです。
- 肥満と同様に痩せすぎにも注意する
- 低脂肪と食物繊維を食事に取り入れる
- シニア犬に有効な栄養素を摂取する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
肥満と同様に痩せすぎに注意する
シニア犬は、基礎代謝や運動量の低下により、成犬と比較して20~30%エネルギー要求量が低下すると言われています。
そのため、成犬時と同量のドッグフードを与えていると肥満になってしまいます。
また、肥満と同様に痩せすぎにも注意しましょう。
痩せ過ぎていると、病気になった時に一気に弱ってしまう可能性もあります。
高齢になると食が細くなる子がいるので注意が必要です。
飼い主さんは、良質なタンパク質やエネルギーを与えてあげて適正な体重を保てるようにしてあげましょう。
シニア犬がご飯を食べない場合対処法については以下の記事を参考にしてみてください。
低脂質と食物繊維を食事に取り入れる
シニア犬は、脂肪が多く含まれた食事を行うと膵炎になってしまう可能性があります。
そのためシニア犬の食事では、低脂肪の食事を心がけましょう。
また、腸内環境も老犬になってくると乱れがちになり、便秘や下痢をしてしまうことが多いです。
飼い主さんは、愛犬に健康な腸内環境でいてもらうためにも食物繊維を食事に取り入れてあげてください。
シニア犬に有効な栄養素を摂取する
シニア犬では、心臓病や関節疾患などさまざまな病気になることが多いです。
そのため、食事から栄養素をしっかりと摂取し病気を予防していきましょう。
シニア犬に有効な栄養素は以下の通りです。
■シニア犬に有効な栄養素
- ω3脂肪酸(DHA、EPA)・・・被毛の健康、炎症の軽減
- ビタミンE、βカロテン・・・活性酸素の除去、免疫力の強化
- フルクトオリゴサッカライド(FOS)・・・ 腸内環境の整備
- グルコサミン、コンドロイチン・・・関節のサポート
特にω3脂肪酸は、シニア期に問題を抱えやすい関節炎や皮膚炎、認知機能に効果的であると考えられています。
シニア犬の健康をサポートする
高タンパクドッグフード『ピッコロ』
このような成分が配合されたドッグフードを選んであげると良いでしょう。
シニア犬用のフードは、カロリーも控えめであり、上記の栄養素を含んでいる場合が多いのでおすすめです。
ドッグフードを切り替える時の注意点
子犬期から成犬期にかけてや成犬期からシニア犬にかけてのドッグフードの切り替えは体調を崩し下痢や嘔吐をしてしまう場合もあるので注意が必要です。
犬は、食事が少し変化しただけで体調を崩すことも考えられます。同じドッグフードでも製造番号が変わっただけで下痢してしまうこともあるぐらいです。
ドッグフードを切り替える時には、毎日新しいフードを1割程度加えていって1週間ほど時間をかけて完全に切り替えるようにしてあげましょう。
まとめ
今回は、子犬・成犬・シニア犬別にドッグフードの選び方について解説してきました。
それぞれのライフステージにおいて、ドッグフードを選ぶときには、さまざまな注意点、ポイントがあります。
またドッグフードを切り替える際にも注意が必要です。
飼い主さんは、犬の成長と合わせてドッグフードを変更するときに、この記事を参考にしてみて、愛犬に最適なドッグフードを選んであげるようにしましょう。