「問題行動が増えたけど、ストレス感じている?」
「犬のストレス解消ってどうしたらいいのかな?」
「犬のストレスサインってどんなもの?」
犬を飼っている方は、愛犬にかかるストレスについてこのように悩んだことはないでしょうか?
ストレスは、軽度の場合だと見た目や普段の行動からはわかりづらい場合がありますが、重症化するとさまざまな問題を引き起こします。
今回は、犬のストレスについてストレスサイン、原因、解消法について解説していきます。
飼い主さんは、本記事を読むと犬のストレスについて詳しく理解することができ、愛犬のストレスを正しく解消してあげることができるようになります!
ぜひ、最後までお読みください!
【レベル別】犬のストレスサイン
飼い主さんの中には、犬のストレスサインについて知っている方は意外にも少ないです。
ストレスレベルが低い場合には、生活環境や接し方を変えてあげることで解消できる場合がありますが、ストレスレベルが中程度や高い場合には、すぐに専門家に相談して対処してあげるべきでしょう。
それぞれについて解説していきます。
【気づいて欲しい!】ストレスレベル低
ストレスが軽度にかかっている状態では、愛犬が不安や緊張を抱えています。
このような状態では、犬は自分を落ち着かせようと「カーミングシグナル」という行動を本能的に取ります。
代表的にカーミングシグナルは以下の通りです。
■犬のカーミングシグナル
- あくび
- 体や足先を舐める
- 頭をふる
- 前足を伸ばしお尻をあげる
動物病院に来る犬の多くは、緊張と不安からかこのようなカーミングシグナルを取ることがあります。
他にも軽度のストレスを感じた時には、以下のような行動を取ることがあります。
- 目をそらす
- 耳を寝かせる
- 下をぺろぺろする
- 尻尾を下げる
こういった行動が認められた場合には、何らかの不安や緊張などのストレスを感じているかもしれません。
軽度のストレスでは、緊急性がある症状が出ることは少ないです。
しかし、どんどんストレスレベルが上昇すると問題行動や体調不良に繋がります。
そのため、飼い主さんは、しっかりと愛犬のストレスサインに気づいて、原因をしっかりと判断し解消してあげるようにしましょう。
【問題行動】ストレスレベル中程度
中程度のストレスレベルでは、問題行動がみられることが多いです。
例えば、以下のような行動が認められます。
■中程度のストレスレベルで認められる行動
- 噛む
- 吠える
- 唸る
- 固まってうずくまり、触ると怒る
- 逃げる、怯える
- 歯をむき出しにする
- 物に対する破壊行為
こうした問題行動は、飼い主さんにとってもストレスであり、強く叱ったり、愛犬の嫌がることを行ったりしてしまうこともあるでしょう。
しかし、そういった行為がより犬のストレスになり、さらに高い重度のストレスレベルになっていきます。
悪循環になっていきますので、問題行動が認められた場合には、獣医師やドッグトレーナーなど専門家に相談するようにしてください。
【体調不良】ストレスレベル重度
重度のストレスレベルになると愛犬の体に体調不良があらわれ始めます。
嘔吐、下痢などの消化不良や精神的な疾患、問題行動も増えてくるでしょう。
また、てんかん持ちの犬では、痙攣発作も起こしやすくなるので要注意です。
以下のような行動がストレスレベルが重度の時に認められます。
■重度のストレスレベルで認められる行動
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
- 脱毛
- 痙攣発作
- 尻尾を追って回る、異物を食べる、自傷行為
ストレスレベルもここまでくると立派な病気ですので、すぐに動物病院に連れて行ってあげた方が良いでしょう。
【どれに当てはまる?】犬のストレスの原因3つと具体例
犬のストレスの原因は数えきれないほどありますが、大きく分けると以下の3つに分類されます。
■犬のストレスを放置するとおこる病気と症状
- 緊張、イライラなどの心理的ストレス
- 温度や音、光など物理的ストレス
- 食事、睡眠、健康などの生理的ストレス
それぞれについて解説していきます。
緊張、イライラなどの心理的ストレス
犬も人と同様に、不安感や緊張、イライラを感じます。
適度ならば問題ないのですが、この状況にさらされ続けるとかなりのストレスが溜まってしまうので要注意です。
緊張、イライラなど心理的ストレスの具体例は以下の通りです。
■緊張、イライラなどの心理的なストレス
- 慣れない場所(病院、旅行)
- 留守番が長い
- 嫉妬心(新しい同居犬、赤ちゃんなどで自分に向けられる時間が減少した)
- 同居犬と相性がよくない
- 飼い主のコミュニケーション不足
- 家族同士の喧嘩が増えた
温度や音、光など物理的なストレス
飼い主さんは、愛犬が生活する環境を過ごしやすいものに変えてあげる必要があります。
犬は、人間と違って、被毛が豊富にあったり、嗅覚が優れていたりするので、飼い主さんは人間で毛でなく犬にも快適な生活環境を考えてあげてください。
温度や音、光など物理的なストレスの具体例は以下の通りです。
■温度や音、光など物理的なストレスの具体例
- ドライヤーや掃除機など大きな音雷
- 花火などの大きな音
- 香水、芳香剤、タバコ
- ずっと明るい照明がついている
- 温度、湿度が不適切
食事、睡眠、健康などの生理的なストレス
- ドッグフードは、しっかり栄養が含まれたものを与えているか
- 1ヶ月以内に購入したドッグフードは食べきれているか
- トイレはこまめに掃除しているか
飼い主さんは、上記の内容を注意してみてあげてください。
食事や排泄をする際に適切な環境を提供できていない可能性もあります。
また、関節炎やヘルニアなどの痛みがある病気を持っている場合もストレスになってしまいます。
他にも、食事、睡眠、健康などの生理的なストレスの具体例は以下のようなものが考えられます。
■食事、睡眠、健康などの生理的なストレス
- 与えられている食事があっていない
- 運動不足
- 生活音がうるさく寝れていない
- トイレが衛生的でない
- トイレにいけない
- テレビや照明が常についてる
- 体調不良や病気で痛みを感じている
このような事をしっかりと理解し日頃から愛犬の様子を見るようにしてください。
【リスク!】犬のストレスを放っておくとどうなる?
ここまで、犬のストレスサインやストレスの原因を解説してきましたが、そのままストレスを放置してしまうことは大変危険です。
ストレスは、自律神経を見出し、血流を悪くしたり、体の中での慢性的な炎症の原因ともなります。
その結果以下のような症状や病気が認められることもあるので要注意です。
■犬のストレスを放置するとおこる病気と症状
- 胃潰瘍
- 食欲不振
- 脱毛
- 嘔吐
- 下痢
こういった症状や病気が認められた場合には、治療は難しく、時間がかかる場合があります。
飼い主さんは、ストレスを放っておかず、しっかりと解消させてあげるようにしてください。
【対処法!】飼い主さんができる犬のストレス発散法4つ
犬のストレスを解消させるためには、どうしたら良いのでしょうか?
ここからは、犬のストレスを発散させる方法4つについて解説していきます。
犬のストレス発散法は以下の4つです。
■犬のストレス発散法4つ
- スキンシップ、コミュニケーションを取る
- 散歩やドッグランに連れていく
- 知育おもちゃや噛むおもちゃを用意してあげる
- 相性の悪い人・動物とはなるべく離しておく
それぞれについて解説していきます。
スキンシップ、コミュニケーションを取る
愛犬とは、綿密にスキンシップやコミニュケーションを取るようにしてください。
同居犬や、赤ちゃんなどの面倒を見るのに精一杯で構ってあげれないと愛犬も不満が溜まりストレスの原因となります。
毎日、必ず時間をとってあげてスキンシップや一緒に遊んであげるように心がけてください。
散歩やドッグランに連れいていく
運動不足もストレスの原因となります。
そのため、散歩やドッグランで適度に運動させることは、愛犬のストレスを解消するために非常に有効な手段です。
散歩の目安としては、以下の通りです。
- 小型犬の場合は、1日2回15~30分ほど
- 中型犬の場合には、1日2回30~45分
- 大型犬の場合には、1日2回1時間程度
また、普段の散歩コースと違ったコースに変えてみたり距離を伸ばしたりするのも効果的でしょう。
ドッグランは、思い切り走れたり、他の犬ともコミュニケーションが取れるので、他の子と遊ぶのが好きな犬では、ストレス解消になります。
しかし、知らない犬との対面がストレスになる場合もありますので、愛犬の性格をみて判断してあげるようにしましょう。
知育おもちゃや噛む運動をさせてあげる
犬は、「噛む」という行為によってストレスを解消させます。
そのため、愛犬には、歯磨きガムや硬いおやつのような噛むことが必要なものを与えてあげるのも良いでしょう。
また知育おもちゃやコングのような中に入っているフードを転がして出すタイプおもちゃは、犬の狩猟本能を刺激しストレス解消に役立ちます。
相性の悪い人・動物とはなるべく離しておく
居住空間に、相性が悪い人や動物がいる場合は、ストレスを感じてしまうことも多々あります。
相性が悪い人や動物からは、隔離するようにしましょう。
愛犬が安心して暮らせるスペースを提供してあげるようにしましょう。
愛犬にストレスを感じさせない生活環境とは?
愛犬にストレスを感じさせないためには、生活環境において以下のような所を工夫してあげるべきです。
■愛犬にストレスを感じさせない生活環境の例
- 常に清潔な状態にする
- 室温を工夫する
- 強い匂いのものを使わず、愛犬の匂いのついたタオルなどを使ってあげる
- 新鮮なご飯と水を与える
- 一人になれる犬だけの空間を用意してあげる
人間は、自分が快適に暮らせていれば、犬も同様に快適だろうと思ってしまいますが、室温、匂いなどは犬にとって適切なものにしてあげましょう。
適切な室温は、夏場ならば25度前後、冬場ならば20度前後が良いでしょう。
また、匂いに関しても、犬は敏感な動物ですので、あまり強い匂いを発する香水などは部屋の中に充満させないようにしてください。
そのほか、トイレをこまめに掃除し清潔に保つことや、新鮮なご飯と水を与えることなど、当たり前のようでできていない可能性もあります。
飼い主さんは、再度愛犬の生活環境を確認して、ストレスの原因となるようなものは排除するようにしましょう。
まとめ
本記事では、犬のストレスの原因、ストレスサイン、発散法について解説してきました。
犬のストレスは、軽度であれば飼い主さんが、工夫することで解消することができますが、放置しているとどんどん重症化していき、病気や問題行動の原因となることもあります。
ストレス発散法をおさらいしておきましょう。
■犬のストレス発散法4つ
- スキンシップ、コミュニケーションを取る
- 散歩やドッグランに連れていく
- 知育おもちゃや噛むおもちゃを用意してあげる
- 相性の悪い人・動物とはなるべく離しておく
飼い主さんは、本記事で紹介した犬のストレス解消法や生活環境の工夫などを日常生活に取り入れて積極的に愛犬のストレスを解消してあげるようにしましょう。