基本のケア

【子犬の飼い主が知るべき10のポイント】ワクチンスケジュールとトイレトレーニングを含む初期ケア

新しい家族として子犬を迎え入れるというのは楽しみであり、同時に多くの準備と配慮が必要で大切なステップです。

飼い主 様

「子犬の育て方は違う?

「食事は成犬とは違うの?」

「何を用意すればいいのかしら?」

子犬の性格や生活スタイルに合わせた選択や適切なケア方法を知ることで幸せな共同生活を築くことができます。

獣医師 

本記事では子犬の選び方から初期のケアまで子犬を迎え入れる前に知っておくべき重要なポイントを詳しく解説します。

子犬を迎える喜びを感じながら新しい家族を安心して迎えることができるように準備しましょう。

 子犬選びの基本

ライフスタイルと子犬の選択

子犬選びの一つ目のステップは、自身のライフスタイルを考えることです。あなたがアクティブなライフスタイルを送っているなら、運動量が多い犬種が合うかもしれません。逆に静かな生活を望んでいるなら、穏やかな犬種がよいでしょう。自宅の広さ、家族構成、その他のペットとの相性も考慮に入れるべきです。子犬を迎える前にこれらを見つめ直すことは、あなたとあなたの子犬が一緒に幸せに過ごすための重要なステップです。

犬種の特性と適合性

犬種選びは子犬選びの重要な部分です。各犬種はその性格、体格、運動量、寿命など、独特の特性を持っています。例えば、ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーは、親切で人懐っこく子供や他のペットとも上手に過ごせることから、家庭向きの犬種とされています。一方で、ボーダー・コリーのような犬種は活発で知能が高く、十分な運動と刺激が必要な犬種です。これらの特性を理解し、自身のライフスタイルとマッチする犬種を選ぶことが大切です。

アレルギーと犬種

アレルギーに強い犬種

ペットアレルギーを持つ家族がいる場合、アレルギー反応を少なくする犬種を選ぶことは重要な視点となります。犬アレルギーの症状が出にくい犬種は、シーズー、ビション・フリーゼ、ポメラニアン、マルチーズなどがその例です。しかし、すべてのアレルギー体質の人にとって反応がないとは限らないため、具体的な反応は個々に異なることを理解しておく必要があります。

犬種選びと健康面の考慮

犬種選びはただ自身の好みだけで決めるべきではありません。犬種によっては遺伝的に特定の健康問題を抱えやすいものもあります。

獣医師 

例えば、フレンチ・ブルドッグやパグはその特徴的な顔立ちから呼吸問題を抱えやすく、大型犬種は関節疾患に悩まされやすい傾向があります。

これらの健康面の問題は長期的なケアや治療を必要とする場合があるため、自身がそれに対応できるかどうか、確認してから犬種選びを行うべきです。

Q&A – 子犬選び

Q: どの犬種が最も散歩が少なくてもいいですか?

ブルドッグやシーズーなどの一部の犬種は、体型や遺伝的な特性から運動量が少なくても健康を維持できるとされています。

しかし、どの犬種であっても適切な運動は必要なため、最低でも一日一回の散歩を確保できる環境が望ましいです。

Q: 子犬を飼う上での月々のコストはどれくらい考えておけばいいですか?

子犬の飼育コストは、食事、ヘルスケア(定期的なワクチンやフィラリア予防など)トレーニング、グルーミング、そして意外と見落とされがちなペット保険など、多くの要素を含みます。

一般的には月に数千円から1万円程度が必要とされますが、犬種や地域、選んだサービスによって異なります。

Q&A – 子犬の健康

Q: 子犬の健康診断には何が含まれるべきですか?

子犬の健康診断では全身的な健康状態のチェック、眼科・耳鼻科・心肺の健康状態、皮膚状態の観察、体重のチェックなどが行われます。必要に応じてワクチン接種のスケジュール立てや、腸内寄生虫の検査、去勢・避妊手術のタイミングについての相談も行われます。

Q: 子犬が我が家に来る前に、どんな準備をしておくべきですか?

子犬が新しい家にスムーズに適応できるように、落ち着いて過ごせる様にケージ子犬用のフードトイレは最低限用意が必要になります。

健康的な子犬の見つけ方

子犬の身体的特徴

健康的な子犬を見つけるための身体的特徴は数多くあります。例えば、鼻は湿っていて、目や耳は清潔で異常な分泌物がないことが理想的です。また、皮膚は柔らかく、押すとすぐに元に戻ること、毛並みは艶があり健康そうなこともチェックポイントです。また、正常な子犬は活発で好奇心旺盛で、人間に対して恐怖心を持っていないことが大切です。

信頼できるブリーダーの見分け方

信頼できるブリーダーは子犬とその親犬の健康と福祉を最優先に考えます。以下に、信頼できるブリーダーの特徴をいくつか挙げてみましょう。

開示性
信頼できるブリーダーは子犬の両親犬の
健康状態や遺伝的病気の有無や
子犬が生まれてからのケア状況など
詳細な情報を透明に提供します。
教育
ブリーダーは新しい飼い主に対して
犬種の特性や必要なケア、トレーニングについて
教えるべきです。また子犬が家に迎え入れられて
からもサポートを提供します。
設備
子犬は清潔で安全な環境で育てられている
べきです。信頼できるブリーダーは自宅や
施設を見せることに抵抗がないはずです。
認証
信頼できるブリーダーは通常ブリーダー協会や
犬種クラブからの認証を持っています。
また動物福祉に関する法規制を遵守しています。
契約
良心的なブリーダーは飼い主との間で
子犬のケアに関する契約を結びます。
これには健康保証や子犬が適切なケアを
受けられなくなった場合の
返却方針が含まれることが多いです。

以上のようなポイントを参考にブリーダー選びを行うと健康的な子犬を迎え入れることができます。

健康診断のガイドライン

新しい子犬を家に迎えたら、最初に行うべきことの一つが健康診断です。初めての健康診断では、獣医師が子犬の全身的な健康状態をチェックします。これには心肺のチェック・視覚と聴覚の評価・肌と被毛の状態の確認・体重と成長の観察および必要に応じたワクチン接種が含まれます。

また、子犬の腸内寄生虫のクリーニングも重要です。子犬は生まれたときから寄生虫を持っていることが多く、健康に影響を及ぼすことがあります。このため、 fecal float testという便検査を行い、寄生虫の有無を確認します。

獣医師からのアドバイス

獣医師 

子犬の健康診断は、その成長と発育を適切に観察し、問題が早期に検出されることを確実にするために重要です。子犬は急速に成長するため、短期間で健康状態が変わることがあります。

■ワクチン接種は特に重要

子犬は免疫系が未発達で、感染症に対して非常に脆弱です。

ワクチンによりパルボウイルス・犬ジステンパー・犬の肝炎・ラビーズなど、多くの重篤な病気から子犬を保護することができます。

最後に仔犬を新しい家族に迎えることは、一生に一度の経験です。獣医師と密接に連絡を取り合い仔犬が健やかに成長できるようにケアすることが重要です。

Q&A -子犬の健康

Q: 子犬の健康診断で、必ずチェックしてもらうべき項目は何ですか?

体重や成長の経過、心肺のチェック、視覚と聴覚の評価、肌と被毛のチェック、そして寄生虫のクリーニングなどが基本的な項目となります。必要に応じてワクチン接種も行います。

Q: 子犬の腸内寄生虫はどのくらい一般的なのですか?

子犬は生まれたときから寄生虫を持っていることが多く、便を通じて人間に感染することもあります。寄生虫のクリーニングは子犬の健康診断の一部として行べきです。

子犬の初期トレーニング ~トイレトレーニング

新しい子犬にとって、最初に学ぶべきことの一つがトイレトレーニングです。このスキルは、子犬が大人になっても一生役立ちます。以下に、効果的なトイレトレーニングのステップをご紹介します。

①トイレエリアを示し排泄するようしつけする

子犬にトイレエリアを示し、そこで排泄することをしつけします。子犬が起きたとき、食事の後や遊び終わった後など、一定のタイミングで子犬をトイレエリアに連れて行きます。子犬がトイレエリアでうまく排泄できたら、すぐにほめて報酬を与えます。

②失敗しても叱らずに清掃

子犬がトイレエリア以外の場所で排泄した場合は、叱らずに清掃その場所の匂いをしっかりと取り除きます。そして、子犬を再度トイレエリアに連れて行き、そこで排泄することを教えます。

トイレトレーニングは時間と忍耐力が必要ですが、一貫性とポジティブな補強があれば、子犬はこの重要なスキルを習得することができます。

子犬の初期トレーニング  ~基本的なコマンド

子犬には、「お座り」「待て」「ここに来て」などの基本的なコマンドを教えることが重要です。これらのコマンドは、子犬が社会的な行動を学び、より良い行動をするために役立ちます。

コマンドを教える際の基本的な手順は以下の通りです。

明確で一貫性のある単語を使う

子犬に注目してもらうためにその名前を呼びます。次に、明確で一貫性のある単語を使ってコマンドを出します。子犬がコマンドを正しく実行したら、すぐにほめて報酬を与えます。

獣医師 

例えば、「お座り」のコマンドを教える場合、子犬の目の高さで手におやつを持ちゆっくりと手を仔犬の頭の上に移動させます。

これにより、子犬は自然に座る姿勢を取ります。子犬が座ったら、「お座り」というコマンドを出し、すぐにほめておやつを与えます。

繰り返しと一貫性が、子犬の訓練における鍵となります。毎日短い時間を設けて訓練を行い、徐々にコマンドを理解させ、それを実行する能力を育てましょう。

子犬の初期トレーニング ~さまざまな生活音~

子犬が他の動物や人々、さまざまな環境と正しく交流する方法を学ぶための重要な過程です。適切に社会化された犬は、新しい経験や状況に対してもっと落ち着いて対応し、他の犬や人々との交流が容易になります。

社会化の過程は、子犬が8週齢から12週齢までの「感受性期」に始めることが最適です。この時期、子犬は新しい経験に対して非常に敏感で新しいことを学びやすいです。

まずは家庭内での社会化から始め、子犬が聞き慣れない音や初めて見る物、人々に慣れるようにします。扉の開閉音、掃除機、電話の鳴り音など、日常生活の中で発生するさまざまな音に子犬を慣れさせることが重要です。

次に、外部の世界へと子犬を導きます。他の犬や外の環境に子犬を徐々に慣れさせます。散歩に出かけたり友人の家を訪れる、公園で他の犬と遊ぶなど、安全でコントロール可能な状況下で子犬に新しい経験をさせましょう。

Q&A – 子犬の訓練

Q: 子犬の訓練は何歳から始めればいいですか?

子犬は生後8週齢から12週齢の間が学習能力が最も高い時期で、この時期から訓練を始めることが推奨されています。

Q: 子犬の社会化にはどれくらいの時間を割くべきですか?

毎日少しずつできるだけ多くの新しい経験をさせることが重要です。子犬が新しい環境や人々に自信を持って接することができるようになるまで、社会化のプロセスを続けることが重要です。

まとめ

獣医師 

新しい子犬を家族に迎えることは、喜びとともに責任を伴う大きなステップです。しかし適切な計画と準備を行えばそのプロセスはずっとスムーズになります

最適な子犬の選択から健康管理、初期の訓練までこれらすべてが子犬との幸せな生活の礎を築くための重要なステップです。これらのポイントを心に留めて、新しい家族との美しい絆を築いてください。

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