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シニア犬がご飯を食べない原因6つと対処法や病院に連れていくべき症状は?

飼い主 様

「シニア犬がご飯を食べない原因は?」
「病気かな?」
「どう対処すればいい?」

シニア期を迎えている愛犬がご飯を食べないと飼い主さんは心配になりますよね。

シニア犬のご飯を食べない原因はさまざまあり、病気の可能性もあるので注意が必要です。

本記事では、シニア犬がご飯を食べない原因と対処法、考えられる病気について解説していきます。

飼い主さんは、ぜひ、本記事を読んでシニア犬のご飯を食べない原因を特定し、正しい対処ができるようになりましょう。

シニア犬がご飯を食べない原因6つ

犬がご飯を食べない原因は以下の6つです。

シニア犬がご飯を食べない原因6つ

  • 運動量や消化機能、基礎代謝などが低下
  • 味覚や嗅覚の低下
  • 口腔内トラブル
  • ストレスや食事環境
  • わがまま(偏食)
  • 病気

それぞれについて詳しく解説していきます。

運動量や消化機能、基礎代謝などが低下

犬は、加齢により老化が進んでくると運動量、消化機能、基礎代謝が低下してきます。

愛犬の生活をみてみて、以下のポイントに当てはまるかどうかチェックしてみてください。

  • 日中も寝る時間が増えた
  • 軟便気味
  • 散歩に行く頻度が落ちた、散歩時間が短くなった
  • 固形のままフードを吐き出す
  • むせてご飯を吐き戻す

愛犬が上記のポイントに該当している場合には、シニア犬がご飯を食べない原因となります。

飼い主さんは、日中にしっかり運動させるようにしてください。

散歩を行う飼い主さんの中には、近所を一周回って散歩を終わる飼い主さんもいますが、それでは、十分な散歩量とは言えません。

獣医師 

1日に2回10〜20分程度の散歩は行うように心がけてください。

また消化機能の低下により色が細くなっている場合は、フードを消化に優しい低脂肪のフードに変更したり、ドライフードをお湯でふやかして柔らかくしたものを与えるようにしましょう。

味覚や嗅覚の低下

犬は、シニア期に入ってくると味覚や嗅覚が低下するため、ご飯を美味しいと感じなくなりご飯を食べない原因になります。

特に犬にとって、ご飯の匂いは食欲を増進させるために非常に大切です。

食事の匂いをしっかりと出すためにウェットフードやふやかしたドッグフードを与えてあげると良いでしょう。

口腔内トラブル

シニア犬になると、歯が弱くなったり、歯周病になったりと口腔内のトラブルが増えてきます。

歯周病による歯の痛みでご飯を食べなくなることは、よくあります。

また、老犬は顎の筋力が低下していることも多く、あまり硬いご飯を食べれない場合もあるでしょう。

獣医師 

飼い主さんは、柔らかいご飯に変更したり、日頃からデンタルケアを行ったりして、シニア犬の口腔内トラブルに対処していくようにしましょう。

ストレスや食事環境

ストレスや劣悪な食事環境によってシニア犬がご飯を食べないこともあります。

犬がストレスを感じやすい状況としては以下のようなものが考えられます。

■犬がストレスを感じる状況

  • 見知らぬ人の来客
  • 家の周囲での工事
  • 雷や花火
  • 動物病院の受診
  • 旅行

このほかにも、シニア犬の食事環境も見てみましょう。

食事台が低すぎる、食事をする場所のフローリングが滑る、食事が邪魔されるなどの原因によってもご飯を食べなくなることがあるので注意が必要です。

愛犬がストレスの原因はさまざま考えられます。

詳しくは以下の記事で参考にしていますので参考にしてみてください。

【レベル別】犬のストレスサインと主な原因3つ、解消法を獣医が解説!愛犬のストレスのサインを見逃してしまっていませんか?この記事では「犬のストレスサイン」「ストレスの原因と解消方」について解説しています。実は犬も人間同様に緊張や不安からイライラする事があります。ストレスが原因で病気にかかってしまう事がないように獣医師が犬のストレスについて伝授致します。...

わがまま(偏食)

シニア犬がご飯を食べない原因にわがまま(偏食)であることが挙げられます。

愛犬のいつものご飯にふりかけをかけていたり、過剰におやつを与えたりしていませんか

こういった犬は、肥満傾向にあることが多いです。

獣医師 

おやつやふりかけなどは、犬の偏食の原因になりますので、小さな頃から与えすぎないように気をつけることが大切です。

また、ご飯を与えた時に食べないようならば、置いてから30〜1時間経過したあたりで下げてあげるようにしましょう。

ご飯を与えた時にそのまま置いておくと、いつでも食べれると感じて愛犬がご飯を食べない原因になります。

しかし、病気で食べない場合と判別することが難しいので注意が必要です。

頑固な犬なら丸一日は何も食べないこともありますが、丸2日食べないことが続く場合には、動物病院で検査してもらった方が良いでしょう。

病気

シニア犬がご飯を食べない原因として、最も注意しなければならないのが、病気によってご飯を食べない場合です。

特にシニア犬は、関節痛や心臓病、肝臓、腎臓などの内臓の病気があらわれてくる時期です。

病気で食べない場合には、何かほかにも症状がみられることが多いです。

飼い主さんは、こんな症状がある場合は動物病院を受診しよう!の章を参考に愛犬の様子をチェックしてみてください。

愛犬のご飯を食べない理由がなかなか判断つかない場合は、動物病院で一度検査してあげることをおすすめします。

シニア犬がご飯を食べない時の対処法5つ

シニア犬がご飯を食べない時の対処法は以下の5つです。

シニア犬がご飯を食べない時の対処法5つ

  • ふやかしたドライフードやウェットフードを与える
  • いつものフードにトッピングをする
  • シニア犬に配慮した美味しさ重視のフードを与える
  • 食事環境を整える
  • 散歩や運動を行う

それぞれについて解説していきます。

ふやかしたドライフードやウェットフードを与える

ドライフードをお湯でふやかしたりウェットフードを与えたりすると香りがたち、シニア犬の嗅覚を刺激することができます。

ドライフードのふやかし方は以下の通りです。

ドライフードのふやかし方

お湯をフード全体にかける
フードと混ぜ合わせ、15〜30分から放置
完成(冷めている場合には、レンジで温める)

最初に入れるお湯の量はドライフードが浸るくらい入れてあげると良いでしょう。

その後、フードの柔らかさや、愛犬の食べ具合をみてお湯の量を調節してあげてください。

獣医師 

また、ふやかしたドライフードやウェットフードは、食欲をそそるだけでなく水分補給により脱水を改善させることができますのでぜひお試しください。

いつものフードにトッピングをする

いつものフードにさまざまな食材をトッピングすることもご飯を食べない犬には、非常に有効です。

シニア犬におすすめのトッピング食材としては、以下のようなものが挙げられます。

シニア犬におすすめのトッピング食材

・ささみ
・骨を取り除いた青魚
・キャベツ
・にんじん
・さつまいも

これらの食材を細かく砕いていつものフードにトッピングしてあげましょう。

フード全体に混ぜ合わせてあげることで、トッピング食材だけを食べてしまうことを防止することができます。

ただし、腎臓病や肝臓病など何らかの病気を持っている子にとっては、健康を害する食材もありますので、与えても良いかしっかり獣医師に確認してから与えるようにして下さい。

シニア犬に配慮した美味しさ重視のフードに変更してみる

香りが強く愛犬の食欲をそそるフードに変更してみることも有効です。また、食事もシニア犬の健康に配慮したものを与えると健康効果も得ることができます。

シニア犬におすすめのフードのポイントしては以下の通りです。

■シニア犬におすすめのフードのポイント

  • 粒が大きすぎない
  • 主原料が肉か魚
  • 穀物を極力使っていない
  • 少ない量でカロリーも取れるもの
  • 香りが強いフード

フードを選ぶ時にも、シニア犬用のフードを選ぶことで、関節や認知機能などの健康を維持することができます。

愛犬にあった美味しいフードを与えて、食いつきを改善させてあげましょう。

食事環境を整える

食事環境が劣悪なため、シニア犬がご飯を食べない場合もあります。

特にシニア犬は、首や腰が痛くなったり、足腰が弱くなってきます。

飼い主さんは、食事台などを使ってあげて、首や腰に負担をかけないようにしてあげてください。

また、シニア犬が滑らないように肉球の伸びた毛を刈ってあげたり、地面にマットを敷き滑らないように工夫しましょう。

散歩、運動を行う

ご飯を食べないシニア犬には、散歩や運動を積極的に行うようにしてあげてください。

運動不足による筋力低下を防ぎ、ストレスを解消させることができます。

また基礎代謝をあげることもできるので、食欲も増進するでしょう。

足腰への負担に注意しながら運動をさせてあげるようにしてください。

獣医師 

シニア犬でも1日10分程度は歩かせてあげることが理想です。

こんな症状がある場合は動物病院を受診しよう!

シニア犬がご飯を食べない場合には、病気にも注意が必要です。

特に以下のような症状がみられた場合には、動物病院に連れていきましょう。

病院に連れていくべき症状

  • 体重減少
  • 元気がない
  • 熱っぽい
  • 呼吸が早い
  • 散歩にいきたがらない
  • 多飲多尿
  • 下痢、嘔吐
  • お腹がはる
  • おしっこが出ない
  • 触られるのを嫌がる

こういった症状は、シニア犬で起こりがちな病気である腎不全、子宮蓄膿症、心臓病、肺炎、腫瘍などの症状であることが多いです。

特に子宮蓄膿症や肺炎、腫瘍などは、命に関わる病気です。

しっかりと愛犬の状態をチェックして病気を見逃さないようにしてあげてください。

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まとめ

本記事では、シニア犬がご飯を食べない原因や対処法などについて解説してきました。

シニア犬がご飯を食べない原因はさまざま考えられます。しかし、病気や体調不良によってご飯を食べない場合もあるので注意が必要です。

愛犬に以下のような症状がある場合は、動物病院を受診するようにしましょう。

■病院に連れていくべき症状

  • 体重減少
  • 元気がない
  • 熱っぽい
  • 呼吸が早い
  • 散歩にいきたがらない
  • 多飲多尿
  • 下痢、嘔吐
  • お腹がはる
  • おしっこが出ない
  • 触られるのを嫌がる

飼い主さんは、普段から健康状態をしっかりと把握してあげるようにしてあげてください

そして、シニア犬がご飯を食べない原因をしっかり理解し、正しく対処できるようになりましょう。

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